記憶力は、20代をピークに加齢と共に減退していきます。
60歳頃になると記憶力の低下に加えて判断力や適応力の衰えもみられるようになり、物忘れが次第に多くなってきます。
「もしかして認知症?」と不安に感じるかもしれません。
加齢による物忘れは自然な現象であり、認知症とは根本的に性質に違いがあります。
違いを理解しておくと、予防法や対処の仕方も変わってきますよ。
今回は加齢による物忘れと認知症による物忘れを比較していきます。
認知症と物忘れの違いは大きく分けて3つあります
加齢による物忘れは、症状が深刻でなく、頻度が低い場合がありますが、認知症は症状が深刻です。
頻度が高い場合があります。
認知症の場合、記憶力だけでなく、思考力、判断力、言語能力などが低下することがあります。
加齢による物忘れは、症状が短期間で治まる場合があります。
一方認知症は、症状が持続的に続く場合が。
更に認知症の場合、症状が進行することで、患者は日常生活での様々な活動に支障をきたす可能性があります。
加齢による物忘れは、ストレス、疲れ、不足栄養、脳梗塞など、様々な原因によって引き起こされることがあります。
認知症の場合、神経細胞の死や脳損傷によって引き起こされることが多いのです。
認知症は、加齢によって発症することが多く、遺伝的な要素も関与していることがあります。
以上のように、物忘れと認知症には、深刻さ、頻度、持続期間、症状の原因など、様々な違いがあります。
症状が持続的に続き、日常生活に支障をきたす場合は、専門医に相談することをおすすめします。
加齢による物忘れは老化現象の一種ですので、特別な治療は必要ありません。
ですが、対処法を実践することで改善・予防することができます。
お勧めの方法は以下です。
などがおすすめです。
物忘れが出ている人への対応は?
また、物忘れの症状が出ている人がいる場合は、忘れている事を自覚できることが多いので、ストレスを感じています。
忘れたいわけじゃないのに思い出すことができない。
という不安やイライラもあるでしょう。
過度に否定したり感情的になったりせず、思い出すヒントを渡す等、出来る限り思い出す力をサポートできるようにコミュニケーションしてみましょう。
認知症と物忘れの大きな違いは、自覚できるかできないか?と言うところにあります。
認知症は忘れている事自体を忘れていることが多く、物忘れは思い出せない事があることを認識しています。
物忘れが自覚できるうちは、思い出す力を養う事で、記憶力の維持に役立つでしょう。
違いを理解して、どちらの場合にも穏やかに対応していきましょう
[注1]厚生労働省「認知症ケア法-認知症の理解」